お金の基本

Q. ギリシャはなぜデフォルトしたのか?

A. 「ユーロ」という自分では刷れない通貨で借金していたから。財政悪化が発覚した瞬間、外国人投資家が一斉に売り逃げ、金利が急騰して借り換えすらできなくなった。

ギリシャ危機(2010年)の経緯

2001年にユーロ圏に加盟。「財政赤字はGDPの3%以内」というEUのルールを守っているように見せかけるため、財務データを偽装していた。
2008年のリーマンショック後、世界的に財政状況の精査が進む。2009年、新政権が「実際の財政赤字はGDPの12.7%だった(申告の3倍以上)」と公表。
市場が一斉に売りに走る。ギリシャ国債の金利が急騰し、借り換えのために新たな国債を出しても誰も買わなくなった。
2010年にEU・IMFによる緊急融資(bailout)を受けることになり、厳しい緊縮財政を強いられた。2012年には民間保有の国債を約半額に強制的にカットする「事実上のデフォルト」に至った。

なぜ日本のように「刷って返す」ができなかったのか

ギリシャの国債はユーロ建て。ユーロはECB(欧州中央銀行)が発行しており、ギリシャ単独では刷れない。

日本は円建てで、日銀が円を発行できる。技術的には「日銀が国債を買い取る=事実上の通貨発行」で返済できる。インフレや円安のリスクはあるが、少なくとも「お金がないから返せない」という事態にはなりにくい。

ギリシャにはこの「最後の手段」がなかった。自分でお金を刷れない国が、外国人投資家に見捨てられると、なす術がない。

日本とギリシャの決定的な違い

ギリシャ

ユーロ建て(自分で刷れない)/国債の大半を外国人が保有/対外純債務国

日本

円建て(日銀が発行できる)/国債の約90%を国内が保有/世界最大の対外純債権国

この構造の違いが、同じ「借金大国」でも信用が大きく異なる理由だ。