Q. 国は、本当に消費税を下げられるのか?【2025年】
A. 下げられる。ただし、その分は誰かが負担するか、給付を削るしかない。
消費税は歳入の約3割を占める
国の税収(78.4兆円)を100%として比べると:
→ 消費税(24兆円)だけでは社会保障(38.3兆円)を賄えていない
歳出115.5兆円のうち、削れない「聖域」が83.7兆円ある
社会保障費
38.3兆
高齢化で毎年自動的に増加。法律を変えれば削れるが、現在の受給者は票を持つ大票田のため、政治的に手をつけられない。現役世代の将来給付は「まだ受け取っていない将来の話」として削られ続けている。
国債費
27.9兆
過去の借金の返済と利払い。契約上の義務なので削れない。金利が上がれば自動的に増える。
地方交付税
17.5兆
地方自治体への配分。憲法上の地方自治の保障に基づき、一方的に削ることができない。
「聖域」3項目の合計
83.7兆円
残り31.8兆円しか裁量がない(防衛・公共事業・教育など全部含めて)
「消費税を5%に下げたら」の試算
12兆円は、防衛費(約8兆円)や教育費(約5兆円)を上回る規模。
穴埋めの選択肢は3つしかない
① 社会保障を削る
年金・医療・介護の給付を減らす。高齢者・低所得者への直撃になる。政治的に極めて困難。
② 国債を増発する(将来世代への先送り)
今の赤字をさらに積み増す。金利上昇局面では利払い費が膨らみ、財政が悪化するリスク。
③ 他の税を上げる
所得税・法人税・相続税など。「消費税を下げて所得税を上げる」なら、低所得者には有利だが、経済成長への影響がある。
「消費税減税」は負担をなくさない
消費税を下げることは技術的には可能。ただし12兆円の穴は必ず誰かが埋める。「消費税減税」という公約は、①〜③のどれで穴を埋めるかをセットで示さない限り、負担をなくすのではなく、負担の形を変える・先送りするだけ。
zeiseeのこの数字を見た上で、各党の公約を読み直してみてほしい。
※ 2025年度予算ベース。消費税収の試算は単純比例計算による概算。