Q. なぜインフレは発生するのか?ー今起きてること【2025年】
A. 円安による輸入コスト上昇(コストプッシュ型)と、長年の財政出動・信用創造によるお金の増加(需要プル型)、両方が重なって起きている。
インフレには2種類ある
需要プル型(お金が増えた側から)
お金が増えて需要が高まり、モノが足りなくなって値段が上がる。「超基本編」で説明したりんごの話がこれ。景気がよくなる過程で起きることが多い。
コストプッシュ型(モノが減った側から)
生産コストや輸入コストが上がり、実質的に手に入るモノが少なくなって値段が上がる。景気に関係なく起きるため、「給料は上がらないのに物価だけ上がる」という苦しい状況になりやすい。
今の日本:円安がコストを押し上げた
お金の量は変わっていなくても、「円で買えるモノの量」が実質的に減った。これがコストプッシュ型インフレの正体。
今の日本:長年のお金の増加も重なっている
コストプッシュだけなら需要が落ちて物価上昇は続きにくい。しかしお金も増えているため、値上げしても売れ続ける下地ができている。
なぜ「給料が上がらないのに物価だけ上がる」のか
値上げで利益を守れた企業も多い。しかしその利益は、賃金より株主への配当・自社株買いや内部留保に回っている。1990年代以降、日本企業は「株主を優先する」方向にシフトしてきたからだ。
円安によるコスト上昇も、M2(現金+銀行預金の総量)の増加も、物価を押し上げる方向に働く。しかしその恩恵は働く人に届かない。