節税のリアル

Q. 「節税」と「脱税」は何が違うのか?

A. 「節税」は法律の範囲内で税負担を減らすこと。「脱税」は収入を隠したり経費を偽ったりする犯罪行為。この2つの間に「租税回避」というグレーゾーンも存在する。

3つの区分

合法節税

税法が定めた控除・特例・制度を使って、税負担を減らすこと。給与所得控除、iDeCo、法人の経費計上など。制度の趣旨通りに使っているので問題ない。

グレーゾーン租税回避

法律の文言には違反していないが、立法者が意図していなかった方法で税を逃れること。行き過ぎると否認されることがある。大企業の国際的な利益移転などが典型例。

犯罪脱税

収入を申告しない、架空の経費を計上する、書類を偽造するなど。発覚すると追徴課税+重加算税(35〜40%)+刑事罰の対象になる。

日本の税制は「申告納税」

日本の税制は申告納税主義——自分で収入・経費を申告して税額を計算し、納める仕組みだ。国が自動的に正しく計算してくれるわけではない。

これが意味するのは、知っている人が制度を最大限に活用できるということ。サラリーマンは会社が年末調整してくれるが、それは「給与所得控除と基礎控除を引いた額に課税する」だけ。他に使える控除・制度があっても、自分で申告しないと適用されない。

例:確定申告で取り戻せる控除

・ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)

・医療費控除(10万円超の医療費)

・住宅ローン控除(初年度は確定申告必須)

・iDeCoの掛け金控除

・副業・フリーランスの経費

「節税は金持ちのもの」は半分正しく、半分間違い

確かに、法人設立・不動産投資・退職金スキームなどは、ある程度の資産・収入がないと使いにくいものが多い。

ただし、iDeCo・ふるさと納税・医療費控除など、年収400〜600万円のサラリーマンでも使える制度は意外と多い。知っているか知らないかの差が大きい。(小規模企業共済は個人事業主・小会社の役員向けで、一般の会社員は対象外)

このタブの方針

「具体的な手続き・確定申告の方法」は税理士の仕事なので、ここでは扱わない。このタブでは「なぜこの制度が存在するのか」「どういう仕組みで節税になるのか」という構造を説明する。実際に使う際は税理士・専門家に相談してほしい。