Q. 社会保険料は高いのに、それでも民間保険に追加で加入する必要ってあるの?【2025年】
A. 民間保険は公的保険で埋まらない隙間を補うものだが、その隙間がどれだけ自分に当てはまるかを理解してから加入するかどうか判断すべきで、とりあえず入っておく類のものではない。
日本の公的保険は世界でも屈指の手厚さだ。特に高額療養費制度により、どれだけ高額な治療を受けても、国が自己負担を一定額以下に抑えてくれる。「社会保険料は高い」が、それに見合った保障が確かに存在する。
最重要:高額療養費制度
1ヶ月の医療費の自己負担が一定額を超えた分は、あとから返ってくる制度。つまりどんな大病でも、月の自己負担には上限がある。
年収370〜770万円の場合(最も一般的な区分)
上限額の計算式:
80,100円 +(総医療費 − 267,000円)× 1%
さらに同じ病気で複数月続く場合、4ヶ月目からは「多数回該当」となり上限がさらに下がる(年収370〜770万で月44,400円)。
社会保険がカバーする範囲
病気・けが(医療費)
医療費の3割負担+高額療養費制度で上限あり。保険適用の治療なら事実上「青天井の請求」はこない。
働けなくなったとき(傷病手当金)
病気・けがで4日以上休んだ場合、標準報酬月額の2/3が最長1年6ヶ月支給される。会社員・法人役員が対象。
障害が残ったとき(障害年金)
病気やけがで一定の障害状態になると、障害基礎年金・障害厚生年金が支給される。
死亡したとき(遺族年金)
被保険者が死亡すると、子のある配偶者などに遺族基礎年金・遺族厚生年金が支給される。
老後(老齢年金)
65歳から終身で支給。長生きするほど受け取り総額が増える「長生きリスクへの保険」でもある。
「がん保険は必要か」試算
統計的には、保険料として払う総額の方が、高額療養費制度適用後の実際の自己負担を上回るケースが多い。
公的保険でカバーされない「隙間」
民間保険が意味を持つケースは確かにある。
結論
会社員・法人役員であれば、公的保険だけで「破産するような医療費」はほぼ防げる。民間保険が必要かどうかは「隙間リスクをどう評価するか」の問題だ。保険料を払い続ける前に、高額療養費制度を自分の収入で一度計算してみることをすすめる。