節税のリアル

Q. なぜこの節税制度は廃止されないのか?——既得権益と税制の関係

A. 税制を変える権限を持つ政治家・官僚・大企業が、自分たちも恩恵を受けている制度は廃止されにくい。そして同じ仕組みを一般人が使えば、節税になる。

「廃止されない制度」のパターン

節税制度の多くは「なぜ今まで廃止されないのか」と問うと、必ず強い既得権益が出てくる。

大企業・経営者層

使っている制度:

  • 社宅制度(従業員に非課税で住居を提供)
  • 出張旅費・日当の非課税
  • 役員退職金の優遇課税

廃止されない理由:廃止すると大企業の人事制度・給与体系が根底から変わる。数百万人の会社員が影響を受けるため政治的に動かしにくい。

不動産業界・資産家

使っている制度:

  • 建物の減価償却(特に中古物件)
  • 不動産所得の損益通算
  • 相続税の小規模宅地等特例

廃止されない理由:不動産業界は政治献金で強い影響力を持つ。また政治家自身が不動産を多く保有しているため、自分たちにも返ってくる改革は進まない。

金融業界・富裕層

使っている制度:

  • 株式・配当の分離課税(一律20%)
  • NISA・iDeCoの非課税枠

廃止されない理由:「投資の活性化」という建前があり、廃止すると株価が下がりやすい。政治家・経営者層も株を多く保有。

政治家・官僚

使っている制度:

  • 政治団体を通じた経費計上
  • 公務員の充実した出張旅費・手当

廃止されない理由:制度を変える立場の人が恩恵を受けているため、自分たちに不利な改革は通りにくい構造になっている。

重要な視点:これらは全員に開かれている

「既得権益が守っている制度」と言うと批判的に聞こえるが、実はこれらの制度の多くは誰でも使える。法人を持てば社宅も旅費規程も退職金も使える。不動産を購入すれば減価償却を使える。証券口座を開けば分離課税を使える。

このタブの考え方

「なぜこの制度が残っているか」を理解すると、「どうすれば自分も使えるか」が見えてくる。批判より活用。制度は変わらないなら、使う側に立つ方が合理的だ。